マイホームを建てた直後は、毎日が嬉しくてたまらないですよね。
でも、数年が経つにつれて「なんか思っていたことと違う…」と感じはじめる方が、一定数います。
「光熱費が毎月思ったより高い」
「設備が壊れて、修理費に驚いた」
「外壁のメンテナンスが思ったより早く必要になった」
私はこれまで約20年、地域に根ざした住宅会社で新築・リフォームの仕事に携わってきました。その中で、こうした相談を受けることが年々増えています。
今回は「住んでから後悔する人に共通するパターン」を、実際にあった事例とともにお伝えします。
これから家を建てる方、リフォームを検討している方に、ぜひ最後まで読んでほしい内容です。
住んでから「こんなはずじゃなかった」がよく起きること
【ケース①】床暖房・空調システムが壊れて、修理費に驚いた
最近、こんな相談が私のところに来ました。
「新築から5〜6年で床暖房が動かなくなった。建てたメーカーに連絡したら、修理に50万円かかると言われた。何とかなりませんか?」
最近の住宅に標準搭載されている床暖房や全館空調システムは、快適さという意味では本当によくできています。ただ、精密な機械である以上、経年劣化による故障は必ず起きます。
問題は、こうした設備の修理・交換が「建てたメーカー経由」だと割高になりやすいという点です。
私のところで確認したところ、実際の修理は提示価格より大幅に安く済むことがわかりました。それでも決して安い金額ではありませんでしたが、「言われるがままに払わなくて良かった」と、依頼者の方にはとても喜んでいただきました。
建てる前に「この設備が壊れたとき、誰に・いくらで直せるのか」を確認しておくだけで、将来の後悔はかなり減ります。
【ケース②】「20〜30年もつ」はずの外壁が、10年で想像以上に傷んだ
もうひとつ、実際に対策の相談を受けた事例です。
大手ハウスメーカーで建てた方から「外壁の傷みが早い気がする。どうすればいいか」と連絡がありました。
話を聞くと、「グレードの高い外壁を選べば20〜30年はもちます」と説明を受けて建てたそうです。しかし実際には、10年ほどで修繕が必要な状態になっていました。
現地を確認すると、原因はいくつか重なっていました。
・屋根の軒(のき)が短く、外壁に雨が直接あたりやすい構造だった
・風が強くあたる立地で、外壁の劣化が早まっていた
外壁の耐久性は「素材のスペック」だけで決まるわけではありません。屋根の形・家の立地・周辺の環境によっても大きく変わります。
カタログの数字を信じすぎず、「この家の場合、実際にどうなるか」を専門家に確認することがとても大切です。
“お金がかかる家”には共通パターンがある
上の2つの事例には、共通することがあります。
それは、「建てる前に知っておけば、防げた可能性が高い」ということです。
私がこれまで見てきた「住んでから費用がかさんだ家」には、いくつかの共通点があります。
①断熱・気密が不十分で、光熱費がずっと高い
見えないところにこそ、長期的なコストが潜んでいます。毎月の光熱費の差は、30年で見ると数百万円になることもあります。
②見た目や設備グレードにお金をかけ、性能を削った
おしゃれな仕上げや高機能な設備は魅力的ですが、それが快適さや耐久性を犠牲にしていることがあります。
③維持費・メンテナンスコストを建てる前に考えていなかった
「建てるときの金額」しか見ていないと、住んでから驚くことになります。
建てる前に最初に確認してほしい3つのこと
①断熱性能を「体感」で確認する
数値の話は難しく聞こえますが、要は「夏涼しく、冬暖かいかどうか」です。完成見学会では冷暖房なしの状態も確認してみてください。数値だけではなく、家の作りの工夫で建物性能以上に快適にできる工夫もあります。
②10年・20年後のメンテナンス費用を聞く
「この家、10年後にどんなメンテナンスが必要で、費用はどのくらいですか?」――この質問にきちんと答えてくれる業者は、信頼できます。
③設備は「壊れたときのこと」まで考えて選ぶ
快適な設備ほど、修理・交換コストも高い傾向があります。「誰でも直せるか」「部品はいつまで供給されるか」も、選ぶ基準に加えてみてください。
おわりに
20年この仕事を続けてきて、ずっと思っていることがあります。
「良い家とは、住んでから満足できる家のこと」
建てるときの満足感はもちろん大切です。でも、それと同じくらい、「10年後、20年後も、あの家を選んで良かった」と思えることが、本当の意味でのマイホーム成功だと思っています。
このブログでは、そのために知っておきたいことを、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。住宅やリフォームのことで迷っている方の、少しでも力になれれば嬉しいです。

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